贋作師は斯く語りきα

非腐のSNS難民の心のリハビリ&漫画感想絵日記(勉強優先のため一時的に単行本派)。無断転載/無断使用/トレス/画像保存/自作発言/AI学習/等禁止。Reproducing all or any part of the contents is prohibited.Don't link.Preview only.

アニメ『アンデッドアンラック』第6話感想

 

ROTTEN BEAUTY VOL.2

前回記事はこちら。

eine-ainee.hatenablog.com

 

目次作ってみたよ♪

【絵について】

【ロンギング編は人間讃歌である!】

【アン風シェンの三人でアメリカへ】

【シェン様の顔芸】

【いたじゃねぇかよ!まだ腐ってねぇやつがよぉ!】

【アンディと風子とゾンビ嫁の奇妙な三角関係】

【シェン風子ペア、子供たちと出会う】

【アンディとゾンビ嫁さんの結婚式】

【ゾンビの描き方に人間讃歌を垣間見る】

 

【絵について】

しくった!/(^o^)\

実はゾンビ嫁さんのエピソードは一話で終わるだろうと踏んでいたのですべて終わった後の絵を描いておりましたが、途中で次回に続いてしまったのでアニメ新規勢の閲覧者を思うとネタバレになる書き下ろし絵は載せられない。以上の理由で過去絵を代わりに載せておきます。今週用の絵は来週に持ち越しだ…苦労して描いたのに…😱

 

ちょうど一年前(2022.11.09)に書いたゾンビ嫁さんの記事はこちら。ネタバレありますので次話を視聴した後に読むことをオススメします。

eine-ainee.hatenablog.com

 

【ロンギング編は人間讃歌である!】

私はこのロンギング回とゾンビ嫁さんが大大大好きなのです。本当に素晴らしい回です。

アンデラ哲学勢として私はゾンビ嫁さんのエピソードはかなり重要視しております。私の個人的な熱狂とは裏腹に界隈ではゾンビ嫁さんや子供たちのファンアートが少ないんよね😿

初期アンデラにおいては人が色々な死に方をします。その死に方に特徴があります。『最高の死』をテーマに掲げているにふさわしく、生き様と死に様が深くつながっていてそれが人の心を動かすのです。今回のゾンビ嫁さんもまさしく私たちに最高の死とは何かを考えさせてくれるキャラです。

 

アンデラは令和の人間賛歌なんですよ!

 

【アン風シェンの三人でアメリカへ】

ロンギング編はユニオンでの活動はどういうものなのかを説明するチュートリアル戦といってもいいでしょう。このように色んな国に回って色々やるのでアンデラは周遊記だと言ってる人もいます。

 

UMAスポイルを捕獲するためアメリカのロンギングという地域で住民がゾンビ化する現象が起きているのでそちらに赴きます。

まず小話ですが、ロンギング編から原作ではタイトルが英語のパターンが続くので考察勢が『これはなんかある!』とけっこう真剣に考察していたのですが、作品に影響するような大きな意味合いは特になかったそうな…。

アンデラでは微かな描写さえ疑わなくてはならないから、多少肩透かしなことがあっても仕方ないね。

 

【シェン様の顔芸】

シェンの気持ち悪い顔がやっとお出ましですΣ(゚∀゚ノ)ノ私は個人的にいつもの顔ではなくこっちの顔のほうが好きだよ(笑)

正直かなり控えめなキモ顔なのでもっと攻めるべきです。原作だとかなり気持ち悪いです🙃

この後もシェンは時折気持ち悪い顔をするのですが、どういうときに気持ち悪い顔になるのかをよぅく観察してください。そうすればシェンの闇が見えてきます。

 

【いたじゃねぇかよ!まだ腐ってねぇやつがよぉ!】

アンディは不死なのでゾンビの集団に入っても半分腐るだけで死にはしません。ゾンビたちの中でUMAスポイルのところに案内して一緒に戦ってくれる「腐ってねぇ奴(気骨のある奴)」はいないかとゾンビを屠りながら呼びかけます。その中で立候補したのがエプロンを着た女性ゾンビです。

 

ちなみに一緒にリアタイしていた相互さんが字幕で見ていて分かったそうなのですが、アンディは技の名前を心の中で唱えているそうです!

 

この「腐ってねぇ」というのはとてもウィットに利いた表現です。体は腐ってしまっていますが、心が腐ってねぇ奴ということです。アンディは肉体ではなく心で人を評価する人物であることがよくわかります。「襤褸を着ても心は錦」という諺がございますよね。

 

一方肉体は腐っていなくても性根や思考が腐っている奴ってけっこういますよね。肉体は小綺麗でも性根が腐っている奴と肉体は腐ってしまっても心は綺麗でいる奴、はたして人はどちらを評価するのだろう?

…残念ながら私の人生経験上、大多数の人は口では人間中身が大事!といいつつも、結局なんとなく上辺の見た目や雰囲気がよさそうで、都合のよい美辞麗句を述べる人を選んでいると思います。人は見た目が9割とか何とやら。

ぶっちゃけ戸塚先生ってこの中身が腐ってないという意味合いの会話もそうだし、キャラクターを男女カップルでがっちり固めることからもそう感じるのだが、アンデラをBLポルノ化して腐らせるのはご遠慮くださいって暗に言ってるよね。私も基本的に腐NGなのでそういう方針を示してくれるだけで戸塚先生に感謝を述べたい。dic.pixiv.net

 

 

【アンディと風子とゾンビ嫁の奇妙な三角関係】

女性ゾンビ(界隈ではゾンビ嫁さんと呼ばれています。)が生前結婚式に憧れていたというので急遽アンディと結婚式することに。アンディはアタック中の風子の面前でさくっと「浮気」をしてしまいますが、風子に「浮気」してきてよいか許可をとります。それに対して風子はアハハと快活に笑いながら「いいよ」と許可します。

 

このアンディと風子の関係、素晴らしくないか?

 

男の浮気を許す女は「物分かりがよくて」素晴らしい!とかそういうきちがいじみた意味ではなく。

まずアンディと風子は正式なカレカノではないから浮気もクソもない。アンディが他の女性と絡んでようが風子は嫉妬するいわれもないことを風子は理解している。

そもそもアンディも風子もゾンビ嫁さんの最期の願望を叶えてあげることを浮気とは認識してないことを互いに理解している。だから軽いノリで「浮気」の許可をとる。だから風子もOKする。

アン風は互いに相手の文脈理解力や分別を信頼しているからこそ、この巧いやりとりができる。相手が狭量だと思っていたらこんな冗談は叩けない。出会って数週間でこの阿吽の呼吸!

 

ところでこのやりとりにデジャヴを感じませんか?

ジーナの最期にアンディがキスをするシーンがありましたよね。風子は悋気を起こすことなく視線をそらして二人がキスしているところを見ないであげていた。

これも死にゆく者に最期してあげられることを考えるとジーナとアンディがキスすることは「浮気」とかそういう低レベルな話ではないし、風子も二人だけの世界にしてあげようということで視線を反らした。

ゾンビ嫁との結婚式もジーナへのキスもいわばホスピスです。それを18歳の引きこもりだった風子が即理解できることの凄さを理解してほしい。

 

アン風はハチャメチャ最凶バカっプルにみえて時として大人なのだ。だからいい。

こういうところが青年漫画的なんだよね。

 

アンディはゾンビ嫁と結婚式を挙げてくるのでシェン風子とは別行動になります。

 

【シェン風子ペア、子供たちと出会う】

地下に隠れていた子ども4人と出会う風子とシェン。実はここから原作と構成が変わってて混乱しました。尺と演出の都合だろうね。子どもたちとのエピソードをフルで見れば腐る条件とゾンビ嫁さんがいったいどういう人物なのかも明らかになります。

うーん子どもたちとのやりとりがこれだけだとちょっとアニメ新規勢は理解追い付かないよね🤔まぁ来週全部つながるよ。

 

【アンディとゾンビ嫁さんの結婚式】

原作ではアンディは『こういう場面では病めるときも健やかなるときもーっていうんだっけか』と誓いの言葉がわかってない発言をしていたので、考察勢が長年生きてるのになぜ誓いの言葉を知らないのか?と疑問視してたんですが、その発言はカットでしたね🤔

ウェディングドレスを着るという夢を果たしたゾンビ嫁さんが天使像を指差す。なんと天使像の中にUMAスポイルが隠れていました。

アンディは自分をこんな目に合わせたスポイルと一矢報いようとゾンビたちに声掛けする。するとゾンビ嫁さんの他にも有志のゾンビが駆けつけてスポイルvsアンディ+『腐ってねぇ奴』連合軍が戦いの姿勢に入って次回につづくという形で終了します。

 

【ゾンビの描き方に人間讃歌を垣間見る】

この『腐ってねぇ奴ら』を見るとALSの患者さんや尊厳死などのトピックを思い出す。

 

感動するのは戸塚先生はゾンビをグロテスクで思考能力がなさそうな化け物に見えても1人1人人格があり最期の尊厳と矜持を持つ存在として描いているところです。

 

私たちってゲーム等の影響でゾンビを何の躊躇いもなくピコピコ狙撃して何キルできたか競って遊ぶモノだと思いがちだ。もう脳死して人権がない醜い存在だから好き勝手撃ってぐちゃぐちゃにしていいのだろうか?

そういうプレイスタイルのゲーム実況者がけっこう多い。そいつらがなぜイキリ芸をするのかというと数字がとれるから。つまりイキリを支持している視聴者がいるってこと。

…真に腐っているのはゾンビなのだろうか?それとも私たちなのだろうか?

 

怖れるべきは死ではない。真に生きていないことをこそ怖れよ。

(マルクス・アウレリウス・アントニヌス)

 

元は夢も人生もあった1人の尊厳を持った存在だったんだってことは忘れないようにしよう、どんなに命の尊厳を奪われても心の尊厳を持ち続けようと努力する限りその人は『腐ってねぇ』のだ。

そう思わせてくれるからロンギング編は、アンデラは人間讃歌なんです。

 

「最も大切にしなければならないのは、ただ生きることではなくて、善く生きることである」(ソクラテス)

 

来週もジーナ回に続いてハンカチ用意ですよ!まて次回。

 

 

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