前回記事はこちら。
この一週間ちょっと一息つきたかったので非公開モードにしてました。
今回ガチってしまったので長文で鼻息荒くなってますがご容赦を。
【2020年8月5日はジーナの命日】
今回のサムネ絵は2023年8月5日用に以前描いた絵です。
ジーナの死亡日は作品世界において2020年8月5日であるということを当時ファンは理解していたので旧Twitterのほうでリアル2020年8月5日には#ジーナの命日 でジーナのファンアートをUPして弔いをしたものです。もう三年前なんだね…。あの頃はとにかく楽しかった…。
【ジーナ戦ざっくり解説】
いやぁ~すごかったでしょ?!すっごい知能バトルだったでしょ😍
私言ったでしょ!『アンデラ世界で戦うには知性がいる』って。面白いでしょ!
このブログに新規アクセスなさっている方が既にアンデラが好きな人なのかアニメから入った人なのかは判別できません。アニメ勢さんは多分ジーナ戦の展開についていけてないと思いますので原作を片手にざっくり説明します。
※この記事はスピードを重視してアニメ版を一回見た直後に原作を見ながらガガガっと書いたのでアニメ版と原作に違いがあったらこの説明間違っているかもしれん。間違ってたらすまん。
段階①ジーナの能力の特定&可視化
アンディは観察の結果、ジーナが自分以外のものの変化を否定する不変の否定者であると推察。
実際に自分の体から血の雨を降らせてジーナの操るものを可視化してその推論が正しいことを確定させる。ジーナは自分の周りの空気を固定して自身を球体の中でガードしつつ巨大な空気の手を使って遠隔の相手に干渉するわけです。
段階②情報収集と勝利の策を練る
血糊で可視化させたので防戦できるようになりました。時間稼ぎしている間に対策を考える。
・宇宙船の存在に気づく。
逃げていたら見えないものにぶち当たる⇒それが組織の宇宙船のようなものであるとわかる。これを利用しよう!
・風子の気づき
風子がジーナが空気バリアの中でも歩けていることに気づく。接地面もガチガチ固定していたら進めない。おかしい。
足元だけは能力を解除していて空気バリアに穴が空いていると考える。⇒ここからアンディの首だけでも侵入させて内部で不運炸裂して勝つという筋道を思い付く。
問題はどうすれば足元の穴に侵入するか?
穴が狭いし、固定された水分の上スレスレに空気バリアを発動させて引き摺っているので入りにくい。⇒穴部分をずらす必要あり。
入っても見つかって蹴り飛ばされる。⇒不意討ちする必要がある。
段階③計画実行
ジーナの空気バリア全体に血糊を被せてジーナの視界を見えなくして隙を突く。
ジーナがこの血糊を払うために一時的にバリア解除しようとする。一瞬穴が緩む。
そのときに風子がジーナの足元に刀を潜らせてクイっとやって穴をジーナの正面ど真ん中にスライド。正面に向いた穴にアンディの首をシュートする。
固定されたバリアの正体は空気なので光は貫通する。
宇宙船から誤作動による不運ビーム発射でアンディもろともジーナに貫通。
ビクトリー!
情報量ずっしり!!
【変わる私は好きですか】
ジーナとアン風の不変問答。これはどうみても哲学でしょ!ここも情報量がずっしり。
思想勢として前以て以下の記事を緊急で執筆しておきました。
これはその後の展開ネタバレがありますのでアニメ新規さんは読まないでください。
究極の変化は死だから変わるのは嫌というジーナにアンディは生きる死ぬの変化もいいもんだと肯定。でもはその死は俺のものでありガキ(風子)のものではない。ガキを惚れさせて抱いて俺が死ぬ。ガキが死ぬのはそれからだ!と言い返す。
顔面凶悪男のピカレスクな美意識よ…。かっこよすぎるでしょ。風子惚れていいぞ。
ここの不変問答を通してジーナとアン風が何を懸けて戦っているのか(表面上は席を争っているが、ではなぜ席という名の生存権を奪い合っているのか根底まで考えるとやはりお互い持っている正義を譲れないからなんですよ)、アンディと風子の関係性、魅力、世界観を一気に提示しているんです。すごいだろ戸塚先生😍
ジーナが何の価値もない足手まといの風子のせいでこんなことになっちゃってるんだから風子を諦めなよ、と少年漫画らしくない発言をしています。私が尊敬しているアンデラ絵描きさんも仰ってますがこの頃のアンデラは青年漫画なんです。
それに対してアンディは『関係ない』と豪語する。
そうです。関係ないです。アンディは口では風子に利用価値があるから生かすといってますが、アンディは実は風子を利用価値では見ていない。
これが互いの正義のぶつかり合いによる殺し合いならばアンディにとって風子は正義なんですよ!風子を使って死ぬと嘯いていますがこれは違う。風子の存在そのものがアンディにとって正義なんです。これは私の妄想ではなく後の展開で確定することです。ここでアンディが如何に風子に無意識に惹かれているのかが描写されているのです。こういう心理描写の緻密さからアンデラは少女漫画だと言ってる人もいます。
【アンチエイジングが崩れたシーンに一言申す】
ジーナのアンチエイジングが崩れて顔面パキパキになるシーンありますよね?原作ではなるべく崩壊したジーナの顔は見えないような構図になっている。それはジーナが頑なに見せたくない『老いさらばえた醜い』顔を読者に見せないようにするという戸塚先生のジーナの女心、女性の尊厳に対する配慮だったんです。そう私は解釈してます。
なのにアニメではジーナの『醜い』顔が視聴者の前に露出されているのが原作の意図を汲み取れていないようでやや残念だった。
戸塚先生は初回でキャラにセ発言させたり女の子の胸をボインボインさせたり、今時コロコロコミックみたいな海苔ネタやったり下品な作家なのではないかと実はこのとき様子見していたのですが、ジーナの最期でのこの女性の尊厳に対する配慮、またアンディの『シワの数でお前の魅力は変わらない』という発言を通して、そうではなさそうだなと評価を改めたのを覚えております。
ああもう、本当に原作の構図を見てほしい…第2巻収録です。
【シェンムイパート】
なにげにムイは初登場。めっちゃ声かわいいじゃん。
【ユニオンの人間関係の殺伐さを忘れるな】
シェンが仲間であるボイドさんを殺されてもケロッとして『ユニオン入りたいならもう一人殺してよ!』と笑顔で発言した結果ジーナがシェンの代わりに殺されました。シェンは結局自分が死ぬのは嫌で(※)ジーナを身代わりにしたのです。
この件はけっこうショッキングで忘れがたい。
(※)自分が死ぬのが嫌というよりアン風と戦ったらアン風を殺すことになる。気に入ったアン風を殺すのは惜しいので代わりに惜しくないジーナを殺してね、という解釈のほうが有力かもしれないので訂正線引きました。まぁいずれにせよジーナを身代わりにした事実は変わらない。
界隈ではシェン単体で人気あるし、シェンムイのカップリングも勢力が強い。なんで界隈はこの件にあまり触れないんだろう。ボイドさんは美男子じゃないからボロ雑巾にされてもどうでもいいの?シェンが美男子だったら他人を自分の身代わりにするような言動とってもそれがカッコイイ( 〃▽〃)の?シェンも実は闇を抱えているから『仕方ない』の?
こういうことを発言するとすぐリムられるんだよねぇ
そしてジーナも風子は役立たずだから見捨てろと風子がいる前で言ってしまう。
この頃のユニオンが如何に人間関係が殺伐としているかがよく分かります。つまり人間関係が殺伐して人の尊厳が麻痺するほどむごいことの繰り返しだったことを示唆しています。
それがこのユニオンの限界だったのです。
この後アンディと風子はユニオンに入ってユニオンのメンバーと仲良くなったりするのでユニオンはアットホームだなんだ言ってる人もいますが、それはアンデラが雑誌連載レースで生き残るための改変です。
私はこの頃の殺伐した世界をたった二人きりでサバイバルするスレた感じのアン風に惹かれた。シェンやジーナの殺伐とした感じに萌え~ではなくダークな青年漫画性を垣間見て興味を持った。
そういった初期のスレた感じは残念ながら無くなっていきます。所詮ジャンプでは大衆性を追い求めないといけないから『仕方ない。』
…ちょっと今回熱くなっちまってごめんなさいね😞💦
まて次回。
【10.28正午あとがき】
アクセス数5200飛ばして5300突破。
あの…午前中だけでアクセス120件くらい来てます。それぐらい中身が詰まった回でしたものね、解説を欲しがるのも無理はない。
平穏にやりたいねん、どうかお手柔らかに😌
10.28だけで350件くらいアクセス来たぞ…。回を経るごとに増えていくな。