ア.イ.さ.んが愛を取り戻すまで。
夜.桜.夫妻の養子としてすくすくと幼児ライフを「取り戻し」つつあるア.イ.さ.ん。
今回はア.イ.さ.んの一人称である「ア.イ.さ.ん」について徒然なるままに思考を整理してみたい。※ここに掲載されているアイさんの絵二枚は過去絵です。どっかで同じの見つけても『あっ…(察し)粘着絵師さんには黙っとこ』精神でいてほしい。閲覧者さんの人としての矜持を信じたい。
①ア.イの漢字について
まず日本語的思考をするならばア.イ.さ.んの「ア.イ」に当たる漢字はなんだろうと考えることになる。女子高育ちの私の回りにいた女の子は愛か藍が多かった。漢字一文字なら基本この二択。あとは亜衣のように漢字を音に当てはめたパターンが考えられる。
夜.桜のキャラクターは名前に何らかの意味を持たせているので「あい」という音にあまり意味のない漢字を当てはめる後者のパターンは考えづらい。
では前者の愛か藍となるわけだ。ア.イ.さ.んの髪色は藍色だし藍もあり得るしその可能性は全く否定しないけど、個人的には愛であってほしい。なぜならア.イ.さ.ん個人のテーマとは「愛情に恵まれなかった子どもが愛を回復していく物語」であると私は考えるからだ。
ア.イ.さ.んの経歴を雑に話すとこうなる。
実親からの虐待⇒保護されたと思ったら実験台にされる(『海と毒薬』かよ…)⇒今夜.桜.さ.ん.ちでお預かり(今ｺｺ!!)
つまりこの仔、二回とも愛と呼べるものを享受できていないんですよ。実親からは愛なんてものは何一つ与えられなかった。次の居場所ではミ.ズ.キの何とも不器用すぎる保護を受けて仮初めの「アイ」にしがみつく。(ミ.ズ.キという人物も実はけっこう面白いので後日答えが出たら改めて話したいと思う。)
アイとなぜカタカナ表記されるのか？もちろん組織での名前は仮初めだから漢字なんてつけないという事情が大前提だ。しかし穿った見方をすると未だ「愛」を獲得できていない、不器用なミ.ズ.キの「アイ」しか知らない状態を暗示しているとも捉えられないだろうか。
夜.桜一家の愛を受けて回復した先に「愛.さ.ん」という真名を取り戻すのかもしれない。
②一人称がなぜ「ア.イ.さ.ん」なのか
『ア.イ.さ.んはね、ア.って言うんだほんとはね、だけどミ.ズ.キがそう呼ぶからから自分のことア.イ.さ.んて呼ぶんだよ』
幼児の中には「私」や「僕」などの一人称の概念がなかなか理解できない子がいる。長じるにつれて一人称を獲得していくわけである。だから「アイさん」という一人称は彼女の幼さ及び一人称の概念も理解できない子どもが実験や戦いの道具に使われた悲哀さをダブルで表現している。
おまけに「アイ」ではなく「ア.イ.さ.ん」なのはミ.ズ.キの支配下にあったことを表現するものである。ア.イ.さ.んにとっては当時唯一の愛的な何かをくれる存在だったミズキが自分のことア.イ.さ.んと呼ぶからそれがそっくりそのままア.イ.さ.んの一人称になったのだろう。
次に英語的思考をするなら私はアイ＝Ai＝" I "と連想してしまう。
発音としては"Iもア.イ(Ai)も一緒であることが個人的には一番面白い。
ア.イ.さ.んは一人称の概念が理解できないから固有名詞を主語にしているが、英語に変換して音だけ聞けば一人称がマスターできているように聞こえる。これは🐑先生のちょっとした洒落だろう。私はそういう小技的な洒落が好きだ。いいぞもっとやれやってください！
以上、お粗末様でした。
