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— TVアニメ『アンデッドアンラック』公式【10月6日より好評放送中!】 (@undeadunluck_an) 2023年12月22日
TVアニメ『#アンデッドアンラック』
本日第1⃣2⃣話放送!!
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【不治】の否定者・リップと激突!!💥
本日が年内ラストの放送です!!
第12話「Activate」
今夜1時23分より
MBS/TBS系全国28局ネット
“スーパーアニメイズム”枠にて放送!!📺
▼あらすじhttps://t.co/YwrjSEb0st#アンデラ pic.twitter.com/nbZbjZ1Jgh
前回記事はこちら。
【総括】
前半パートはリプラトとの交戦突入、後半パートは重野力すなわちちー君の見せ場という構成でした。前半パートはUNREPAIRのクソデカフォント、後半パートがUNMOVEのクソデカフォントで締められているのが対比的でよかったです。
【ビビリのちー君】
ちー君はどこにでもいる『普通』の高校生という存在です。心は『普通』なのです。しかし一点否定能力を除けば。DKらしく声変わりしてそうだなと思ってたら…かわいい声に驚いた。
CV村瀬さんか!満足です♡
やっぱり演技力を感じる。村瀬さんの声質だと、ともすれば少女や小学生の男の子になってしまいそうだが、無事高校生男子だった。高校生男子だがビビリということで高い声が出ているというニュアンスを醸し出していた。
ところでアンデラの否定者たちはその否定能力と関連した名前を持っております。彼の本名は重野力です。野を除いてみる。すると『重野力』となります。
重力⇒動⇒UNMOVEということです。
【ちー君がなぜ連れてこられたか】
ちー君は中学生のときにある日突然否定能力が目覚めてしまったせいでとある事件を起こしてしまいました。それ以来前髪を伸ばして目を隠して『普通』のように暮らしていました。
ちー君はうまく『普通』の高校生をやれてましたが、今回の言語統一のせいで自分以外英語になってしまいました。だから周囲から浮いてしまって否定者バレしてしまったのです。ち―君の『普通』は突然否定されてしまいました。
【ある日突然、君は『否定者』】
自分のことを普通だと盲信している人がよくいる。なんでもかんでも『普通』という言葉を使えば相手を自分の考えに従わせられると勘違いしている連中がいる。
私はよく『常識的に考えて~』『〇〇するのが普通でしょ?』と言われてきた。これは言外に『〇〇しないあなたは普通じゃないからおかしい。普通が正しいのだから普通(という皮を被った俺君ルール)に従え』という意味を持ちます。一見良識者の皮を被った傲慢かつ姑息な人物の常套句です。
…『普通』って何?『普通』は本当に正しいの?
『集団浅慮』って知ってる?
ちー君の件を見てもわかる通り『普通』とやらはある日突然失われてしまうものなんです。ある日どうしようもないことで普通から外れてしまうことってある。その瞬間村八分されなきゃいけないのか?普通じゃない人間だったら奴隷扱いしてもいいのか?叩いていいのか?今回の豪華客船に乗ってる金持ちは『普通』か否かで線引きしている人種です。彼らは自分の勝手なものさしで『普通』じゃないと判断した人をすぐにいじめる人間の隠喩と私は解釈しております。
【モノは欲しいがヒトはいらない】
リプラト達がちー君と出会います。助けにきたと思いきや、ちー君のUNMOVEは魅力的だがその術者であるちー君が使えなさそうなので殺してしまおうとします。ちー君が欲しいのではなく使える否定能力がほしい。否定者が死ねば他の人に能力が移るのでそのほうがいいと。
リップたちの言ってることはひどい!自分はこういうこと絶対しない!と思いますか?自分がそういう人間じゃないという保証は本当にありますか?さっきの『普通』厨もそうだが、こういうやつは日常に溢れているじゃないか。
私の絵は見たいがお前の自我は見たくないと言ってきたり、口には出さずともそういう行動をとってきたガキ共を思い出す。人のことを『絵師』とか持ち上げておいて実質絵をタダで供給するモノとしてしか見てないような奴がたくさんいる。『女は嫌いだが女体は好き』とかもそう。こういう奴らに限って自分はフツー=正しいと思いがち。
【俺が死ぬまで治らない】
ちー君が撃たれそうになったところをアンディが体を張ってガード。ヒーローしてるねぇ~!初期の顔面凶悪ピカレスクはどうした?こっからアンディはキャラにテコ入れされてヒーロー化していった。
さっそく4人を分析するアンディ。アンデラ世界で戦うには知性がいる。
瞬殺でアンディに接近して頸動脈を斬るリップ。この異常なスピードも忘れてはならない。ここで『俺が死ぬまで治らない』とかっこいいクソデカフォント、と言いたいところだが…。
ジュイスのときも言ったが頼むから原作通りに顔面ドアップでやってほしい。
【バキバキの頭脳バトル】
アンディがリップに斬られた腕の断面を元に戻すために自ら刀に腕をスライドさせる。斬られた『患部』を斬り落とせば元の体に戻るから。
そう判断したリップは治療行為として行ったことは成功しないから無駄だといい捨てる。しかし患部を斬ることに成功し患部がそのままリップに突進する。想定外だがそれをラトラがとっさに防御する。
アンディの『認識』の違いを利用した行動も、想定外の行動をした敵からの攻撃をガードしてみせてラトラの反射神経もすごい。
なぜアンディの腕斬りが成功したのかわからず一瞬たじろぐも、患部を斬ることが治療ではなく攻撃のためと『認識』したため成功したとすぐに理解してしまうリップ。
バキバキの頭脳バトル、キモチェェ~!!!
ちなみにリップの鼻をラトラに戻させたのは、リップ自身が鼻を戻そうとすると治療行為と判定されて戻せないからです。(リップは強そうに見えて戦闘において介助が必要なキャラなのです。ラトラは一見頭よわよわ女さんに見えますが、細かいところで理解力が高いから介助として価値がある。)
こういうささいな描写にも面倒ごとが垣間見えます。一挙手一投足の生活を送るのにも否定者はハンデがあるのです。
【思想の違い】
リップもキモチェェ~!!!と感じてしまったのでしょう。こっち陣営にこないかと勧誘します。ちー君と違ってアン風はタフさとイカレがあるから気に入ったんですよね。強い仲間がそろったら国盗り開始、誰のお陰で世界が廻っているか思い知らせてやるとのこと。
風子が『神が悪いのであって世界の皆が悪いんじゃない』とキレイゴトを言いますが、『ただでさえ面倒なものを背負っているのに神を斃すことに命を懸ける義理はない』と一蹴します。
私も100%リップ派です♡♡
まず『世界の皆が悪いんじゃない』という風子の言葉が真か偽かでいえば偽です。今回登場した金持ちだって『世界の皆』の一人だよ?普通と普通じゃないものがこの世にあるとすれば、普通=金持ちや普通盲信教の人たち、普通じゃないもの=否定者や私のように普通を疑う者に区別されます。
私は『普通』カテゴリの人は神側に属していると考えます。
『普通』というレールに乗って暮らせてるということは神からいじめを受けてない⇒積極的に神と敵対していないからです。
否定者ってぶっちゃけ障碍者の隠喩だ。
ジュイスのいう『地球の罪のない人々を守る』という正義は否定者を犠牲にすることで成り立っています。なんで否定者を村八分する『普通』枠のやつらのために常に苦しみを抱える障碍者が命を懸けなきゃいけないんでしょうか?
ジュイスのやってることは実は金持ち連中と一緒です。否定者を奴隷化しています。ジュイスは自分の正義観に微妙に疑問を持っていますが、問題なのはジュイスの教えを盲信した風子だと私は思う。絵の世界でも気持ち悪い絵師以上にそいつの取り巻きの信者のほうがヤバいという状況をよく見る。
だったらもう普通枠の奴は知らん、否定者だけで自助努力して繁栄していくしかないと考えるのは理解できる。
リップたちがユダヤ人だと考えればわかりやすいと思います。ユダヤ人だって紀元前から土地を奪われたりバビロン捕囚されたり、色んな土地でも定期的にいじめられまくったからあそこまで意固地な民族性になってしまったのではないでしょうか。
私もユダヤ人気質です。普通を疑うので普通という頭使わないで思考停止できるキモチイイ秩序を崩されるのが嫌な連中から陰湿な手段で村八分される人生を繰り返してきました。
普通だからという言葉で思考停止するような人間と係わると搾取される。だからもう自分と仲間だと判定した人間だけで小さく繁栄しようと思う。それが最適解なんじゃないかな。
「天下は破れば破れよ。世間は滅びば滅びよ。人はともあれ我が身さえ富貴ならば」
【その時、ちー君が動いた】
リップの投げメスが風子の腹に刺さってしまいました。アンディの沈黙の間の表現が絶妙でした。カードから血が流れています。リップの眼帯から血が流れるのと対比的ですよね。
自分がビビリなせいで風子が致命傷を与えられてしまったことを理解したちー君の心が動きます。勇気を出してUNMOVEをキメました。
ステータスが色々おかしいイカレ変人しかいない中で、比較的『普通』な少年が『普通』の枠から外れてしまった葛藤を『普通』なりに克服する姿、それがちー君の魅力です。
まて次回。